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「紅葉風景」の撮り方

夏が終わり朝方、夕方の時間はだいぶ涼しくなりました。
秋の被写体といえばなんといっても紅葉。日本の紅葉の美しさは世界中の写真愛好家からも非常に人気が高いです。みなさんも秋にはできるだけたくさんの撮影機会を作ってください。今回は紅葉撮影で重要となる、明るさを調整する「露出設定」と色合いを調整する「ホワイトバランス」についてふれていきます。
両方とも紅葉に限らず、写真を撮影する上では基本となる部分ですので、あらためて確認していきましょう。

1.  露出のポイントは葉を見て、木を見て

写真の多くの部分を「色で見せたいもの」が占める紅葉のような被写体を撮る場合には露出をどう決めるかが重要になります。

きれいな紅葉も露出を外してしまうと、色がくすんでしまったり、軽い色に見えたりします。デジタルカメラでは撮影してからすぐに写真の確認ができますが、それでもどれくらいの明るさが適正露出なのかが判断つきにくいものです。その際には、紅葉だけ見て露出が合っているか見ようとはせず、木や空など他の要素の露出についてもあわせて確認し、写真全体として違和感がない明るさになっているかを見るようにしましょう。カメラ上では「+/−」マークが露出補正の機能です。

イメージ露出を一段落とした写真。木は黒々として存在感を見せますが、構図の大部分を占める色づいた葉は暗いです。

イメージ葉の色、木の明るさなど総合的に見て一番バランスが良いように見えます。

イメージ露出を一段上げた例。紅葉だけ見ると葉の色も明るくこれで適正露出のようにも見えますが、木を見てみるとやや軽い印象になっています。

2.  ホワイトバランスは紅葉の色合いを決める重要パラメータ

色表現が命の紅葉撮影では、露出に続いて、ホワイトバランスのチェックも忘れないようにしましょう。屋外での撮影時の基本設定はあくまでも「晴天」です。オートホワイトバランスは便利ですが、下の3枚の写真を比べてわかる通り、紅葉を撮影すると若干寒々しい印象の色になることが多いです。写真撮影に慣れていない方は、オートホワイトバランスに設定したまま撮ることが多いですが、自分で意識してホワイトバランス決めることが上達の近道になるので挑戦してみてください。カメラ上では「WB」マークがホワイトバランスの機能です。

ホワイトバランスを“曇天”にすると紅葉の赤色がより強調されますが、果たしてそれが適切かどうか確認をしながら撮ることが大切です。要領は露出の時と同じでまずは紅葉の色をチェック。その後に、他の要素の色を見て違和感がないかどうかを確認します。

下の3枚の写真では、晴天よりも曇天の方が紅葉の赤みが増しています。しかし、紅葉以外の部分、たとえば写真右下の砂地の色を見てみましょう。ホワイトバランス“曇天”だとちょっとオレンジ色が強いような気がしませんか?色合いの設定については、自分が表現したい通りに撮ればよいのですが、「一目見て違和感のあるような色使いは避ける」というのが風景写真のセオリーでもあります。そのことも意識しつつ、ホワイトバランスを変えて撮影してみましょう。

 

 

イメージホワイトバランス:オート
無難な仕上がりですが、全体的にもう少し黄色みが欲しいところ

イメージホワイトバランス:晴天
イメージに一番近い色合いになっています。

イメージホワイトバランス:曇天
紅葉の黄色み、赤みを増すことができていますが、紅葉以外の部分も含め、写真全体がオレンジ色に染まった印象です。

イメージ紅葉の染まりはじめから、葉っぱが落ちるまで、存分に秋の撮影を楽しみましょう。

イメージ

渡邊 翔一 わたなべ しょういち
写真家。広角レンズでの描写を主に世界の風景を撮っている。
(公社)日本写真協会会員。日本写真講師協会(JPIO)認定フォトインストラクター。
「広い風景フォトコンテスト」審査員。
ホームページはこちら:http://www.show1photo.net/

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