イメージ

いが/いすい
渭河/渭水

渭城の朝雨は軽塵を潤す
客舎青青柳色を新たにす
君更に一杯の酒尽くすを勧む
西のかた陽関をいでれば故人なからん

渭水は甘粛省渭源県の西にある烏鼠同穴山を源流とします。陝西省咸陽市の南、西安市の北を流れて黄河中流の潼関で合流します。全長818km、 流域の盆地は渭河平原(関中)と呼ばれています。現代中国では「渭水」よりも「渭河」(いが)という呼び方が一般的です。支流に白居易が元稹と別れた灃水(ほうすい、灃河)などもあります。渭水に望む渭城は都を離れる旅人を見送る地として有名で、また関中の地には古くから多くの王朝がここに都を定めたため、渭水は交通運輸に使用され、特に唐代には副都洛陽との活発な往来と南方からの食料の輸送を担っていました。後に黄河の氾濫により運輸に支障が出始め、又時代と共に陸運より海運が主流となると都も沿岸部に移り、渭水の役割は次第に失われていきました。