イタリア旅行、治安・安全に必要な基礎知識！

世界各国の治安などが相対化された「世界平和度指数」で、イタリアは昨年2017年に38位。日本の10位とは開きがあります。

イタリア旅行で気を付けるべきは「置き引き・スリ・ひったくり・ぼったくり」などの軽犯罪。特に観光地・空港・地下鉄・大都市の駅などは、多発スポットなので気を配る必要があります。

重犯罪に関しては殺人発生率が0.78で、フランス（1.58）、イギリス（0.92）、ドイツ（0.85）と比較しても低い方ですが、日本（0.31）の2倍以上です。人気のない場所は避けましょう。

ひと昔前までのイタリア旅行では、北部は裕福層の地域で安全、南部は貧困層が多く治安が悪いと語られるのが一般的でした。

しかし現在は、北部の都会は観光客が多いことから軽犯罪が多発し、南部は観光客が少ないため犯罪も少ないという統計になっています。実際に北の大都市ミラノなどは、イタリア国内で最も犯罪率が高い地域のひとつです。

「外務省・海外安全ホームページ」危険度マップで、渡航先の安全性の事前チェックをできるのでご活用ください。さらに「在イタリア日本国大使館 」「在ミラノ日本国領事館」サイトでも、現地の安全情報を収集することができます。

イタリア旅行に出かける前に、念のための事前確認で安心度が増すのは嬉しいですね。

一番警戒したいのは、荷物や金銭を狙った軽犯罪です。観光客は軽犯罪者のターゲットになりやすいということを念頭に、周囲に注意して行動には気を配りましょう。

犯罪者は男女年齢問わない複数人で、グループを作り犯行に及ぶことが多いです。特に観光地や駅などで、複数人に囲まれそうになったら要注意。すぐにダッシュして抜け出たほうが無難です。

もう少し強引な軽犯罪では、一人が観光客の体や頭を押さえつけ、その間にスーツケースごとひったくるような事案もあります。空港でも人気のない一角は避けましょう。

重犯罪に巻き込まれることはまれです。しかし深夜の行動や暗い路地など、人影の少ない場所は目撃者がいないことから危険度が増すため、極力回避してくださいね。

フライトの充実とともに海外旅行が身近になってきた日本では、防犯グッズもさまざまなものがあります。

まず重宝確実な一品は、セキュリティ・ポーチ（ウエスト）。パスポートやお金などの貴重品を肌身離さず持てば、軽犯罪に巻き込まれても安全です。

防犯ブザーは犯罪に巻き込まれたときや、直前に力を発揮するもの。大音量を発するため、犯罪者は注目されまいと怯みます。

また、犯罪には巻き込まれないことが一番ですが、何かが起こってしまった場合のために、海外旅行保険への加入は必要不可欠です。

イタリア旅行前の予防接種はさほど重要ではありません。どうしても心配な方は、破傷風・狂犬病・B型肝炎の接種などを受けておくとよいでしょう。

ただし、イタリアはジブテリアや肝炎など、12種類の予防接種が義務化されている「ワクチン先進国」としても有名です。衛生状態も良好と言えるため、過剰な心配は必要ないでしょう。

イタリア旅行で一番の注意事項は、軽犯罪に巻き込まれることです。しかし、その内容や手口を把握しておけば、何ひとつ怖いことはありません。安全な日本に住んでいても、事故や事件のリスクがあるのは当たり前。自分の身を守るグローバルな感覚を身につけて、イタリア旅行を楽しんでください！