ドナウ川がその流れを東から南に大きく変える一帯をドナウベンド（ドナウの曲がり角）と呼んでいますが、エステルゴム大聖堂はその入り口に建つハンガリーキリスト教の総本山です。かつての城の上に建つ聖堂は高さ100mのドームを持ち19世紀に再建されました。祭壇にかかる「聖母マリア被昇天」は油絵のキャンバスとしては世界最大。堂内のパイプオルガンもその本数ではぬきんでていて、ピアノの魔術師リストが聖堂の再建を祝してミサ曲を初演しました。また、バコーツ礼拝堂も見逃せません。

ブダペストから約20kmにある、ドナウベンド最下流の町センテンドレは、オスマントルコに追われたバルカンの民であるセルビア人やダルマチア人などが移り住んだと言われる町で、多くの芸術家が住むことから「芸術家」の町とも呼ばれています。こじんまりとした町には、教会や美術館・博物館、レストランやカフェ、お土産ショップが所狭しと並び、南欧の気配を漂わせ大変良い雰囲気を醸し出しています。特に陶芸家マルギット・コヴァーチやフェレンツィ美術館、セルビア正教会、マジパン博物館などは必見です。また時間が許せばハンガリーの地方ご