スイスの中央に位置するルツェルンは、美しい湖と奥に連なるアルプスの山と中世の建物がつむぎだす絵画のような風景で人々を魅了する古都で、昔も今もスイスを代表する観光名所のひとつです。ロイス川の両岸に発展していった町の面影は、カペルブリュッケ（カペル橋）などの古い橋、見事な壁画の建物や凝った彫像のついた泉（水飲み場）、かつての城壁など旧市街の随所にみることができるでしょう。

砂岩の岩壁に折れた槍とスイスの印を付けた楯のかたわらに、ブルボン王朝のユリの花の印を抱くようにして、息絶えんとするライオン像が彫られています。フランス革命の際、パリのチュイルリー宮殿を襲った民衆はルイ16世とマリー・アントワネットを捕えました。阻止しようとしたスイス傭兵（ルツェルンから送られました）が全滅。この悲しい知らせを聞いた責任者が、兵士の霊を慰めようと彫らせました。作家、マーク・トウェインが「もっとも悲しい石像」と評しました。

ヨーロッパを代表する交通博物館のひとつ。陸・海、空と交通機関の歴史をわかりやすく紹介しています。20000平方メートルの広大な敷地内に、年代ものの列車や飛行機などの貴重なコレクションが3000点以上。宇宙や海の映像が楽しめる「プラネタリウムPlanetarium」や、スイスの風景や文化を360度パノラマ映像で映し出す「スイソラマ」や、大迫力のIMAXムービーシアターなども人気です。

ライオン記念碑の横にある公園にあるミュージアム。2万年前の氷河期にできた巨大な穴や、氷河によって運ばれた石がそのまま残されています。館内では、2千万年前の亜熱帯気候だった時代からその後に訪れる氷河期までの変化を、マルチメディアショーや貝殻や椰子の葉の化石などの展示でみることができます。