世界遺産と温泉を両方堪能！富岡製糸場と温泉を巡る大人旅

富岡製糸場は、明治初期に初めて作られた、国が管轄する工場です。

当時の日本の製糸技術は海外でも高い評価を得ており、輸出貿易の要として大きな役割を担っていました。
そこでこの製糸の海外への輸出をもっと拡大させようというもくろみで作られたのが、この富岡製糸場だったのです。

その後フランスからやってきた技術者、ポール・ブリュナ氏の力添えもあり、富岡製糸場は世界最大規模の製糸場として注目を浴びるようになりました。

情緒あふれる建物と桜のコントラストがいい雰囲気です。

富岡製糸場が世界遺産に選ばれた理由は、一つに当時の世界に対する影響力があります。
世界の絹産業の発展に貢献したのがこの富岡製糸場なのです。

二つ目に建物の保存状態が良いこと。
国が管轄していた工場はほかにもありますが、ここまでの保存状態を保っている建物はほかにはありません。
世界的に見ても、19世紀後半の工場は珍しいようです。
その点も世界遺産に選ばれた大きな理由の一つです。

こちらの建物は当時寄宿舎として使われていた建物ですが、木造にもかかわらず当時と変わらない姿を保っています。

富岡製糸場で圧巻なのが、何といっても工場内のメイン施設、「繰糸場」です。
その当時、ヨーロッパで最新の技術であった｢トラス構造｣により柱のない広い空間を作り出すことを実現させました。

ブリュナ館は、フランスから来日したポール・ブリュナが住まいとして使用していた建物です。
周りには桜や紅葉などが植えられており、季節の移ろいを感じることができます。
ブリュナもその当時、この建物の中から日本の四季を堪能していたのかもしれませんね。

富岡製糸場のレンガの建物は、｢フランス積み｣といわれる積み方で作られています。
フランス積みは、美しい外観を誇る半面強度が弱いという難点も。
強度が決して強くはないはずのこの建物が当時のまま残っていることは、奇跡的なことなのです。

富岡製糸場では無料のガイドツアーも行われています。
富岡製糸場を隅々まで堪能するにはガイドツアーの利用がおすすめです。

富岡製糸場の周辺には温泉がたくさんあります。
その中でも最も富岡製糸所に近いのが磯部温泉です。

磯部温泉は磯部駅前にあり、昭和の風情を残した昔ながらの温泉街です。

温泉記号発祥の地ともいわれており、古くは中山道を行き交う人たちや湯治客に愛されてきました。
豊かな自然を求めて訪れた作家なども多く、文学碑がいくつも残されています。

磯部温泉の泉質は、含銅・鉄（2）−ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩強塩温泉です。

磯部温泉は名物も豊富。
特に、鉱泉を使用した磯部せんべいはお土産としても人気です。

磯部温泉には無料で足湯を楽しめる施設があります。
温泉に入る時間がない時でも、足湯なら気軽に楽しむことができますね。

利用時間は8時から19時まで。
毎月第3木曜日は定休日となっております。

窓からは秦名山麓の絶景や、安中市ののどかな風景を臨むことができる舌切り雀発祥の「雀のお宿 磯部ガーデン」

昔から各地に伝わっていた舌切り雀の伝説ですが、明治の児童文学者、巌谷小波がこの宿を訪れ各地の舌切り雀の伝説をもとに、児童文学として『舌切りずずめ』のお話を書きあげたことからこちらのホテルが舌切り雀発祥の宿とされたのです。

部屋の窓からは碓氷川が流れるきれいな景色を眺めることができます。

【住所】
群馬県安中市磯部1-12-5

【アクセス】
信越本線磯部駅より徒歩で5分
北陸新幹線安中榛名駅より車・タクシーで20分
上信越自動車道松井田妙義インターより10分
送迎あり

【チェックイン／アウト】
15：00／12：00

富岡製糸場近辺の温泉といえば、草津温泉や伊香保温泉を思い浮かべる方が多く、実際そちらを訪れる方が多いのですが、磯部温泉なら富岡製糸場からも近いのでおすすめです。
訪れる方もほかの温泉地に比べると少ないため混雑を避けてゆったりと温泉を楽しむことができますよ。
富岡製糸場を訪れた際は、歴史ある、自然豊かな磯部温泉を訪れてみてはいかがですか？