目次
石川雲蝶とは?
石川雲蝶は幕末から明治初期にかけて活躍した彫工で、本名は石川安兵衛。
1814年、江戸の雑司ヶ谷で生まれた彼は若くして彫刻の奥義を極め、幕府御用を務めるほどの腕を持ちました。
その後、三条に移り住み、新潟県内で多くの作品を残しました。
木彫りだけでなく、石彫刻や絵画、建築設計まで手掛ける彼の多才ぶりで「日本のミケランジェロ」、「越後のミケランジェロ」と呼ばれています。
作品は新潟県内の寺院を中心に1000点以上が現存し、その中でも有名なのが魚沼市の「西福寺」と「永林寺」にある作品で、色鮮やかで躍動感あふれる彫刻が特徴です。
1814年、江戸の雑司ヶ谷で生まれた彼は若くして彫刻の奥義を極め、幕府御用を務めるほどの腕を持ちました。
その後、三条に移り住み、新潟県内で多くの作品を残しました。
木彫りだけでなく、石彫刻や絵画、建築設計まで手掛ける彼の多才ぶりで「日本のミケランジェロ」、「越後のミケランジェロ」と呼ばれています。
作品は新潟県内の寺院を中心に1000点以上が現存し、その中でも有名なのが魚沼市の「西福寺」と「永林寺」にある作品で、色鮮やかで躍動感あふれる彫刻が特徴です。
西福寺
西福寺は魚沼市にある曹洞宗のお寺です。
住職が「雪深く貧しい農村地域の人々の心のよりどころとなるようなお堂を建てたい」と願い、当時越後で活躍していた石川雲蝶に制作を依頼しました。
雲蝶は、本堂から開山堂に至るまで、全ての装飾を手掛けたといわれています。
住職が「雪深く貧しい農村地域の人々の心のよりどころとなるようなお堂を建てたい」と願い、当時越後で活躍していた石川雲蝶に制作を依頼しました。
雲蝶は、本堂から開山堂に至るまで、全ての装飾を手掛けたといわれています。
西福寺開山堂
敷地内にある開山堂は、二重の茅葺き屋根の構造。
西福寺開山堂が「越後日光開山堂」という異名を持つのは、その堂内外に施された石川雲蝶の彫刻、絵画、漆喰細工の素晴らしさが、日光東照宮に匹敵すると評価されているためです。
作品は新潟県指定有形文化財にも指定されています。
西福寺は単なる寺院としてだけでなく、石川雲蝶という稀代の芸術家の才能を知る上で極めて重要な文化財です。
西福寺開山堂が「越後日光開山堂」という異名を持つのは、その堂内外に施された石川雲蝶の彫刻、絵画、漆喰細工の素晴らしさが、日光東照宮に匹敵すると評価されているためです。
作品は新潟県指定有形文化財にも指定されています。
西福寺は単なる寺院としてだけでなく、石川雲蝶という稀代の芸術家の才能を知る上で極めて重要な文化財です。
開山堂の見どころ
※開山堂内部は撮影不可です、特別に許可をいただいて撮影しています
天井彫刻「道元禅師猛虎調伏の図」
開山堂の最大の見どころは天井彫刻「道元禅師猛虎調伏の図」。
雲蝶の終生の大作と言われ、極彩色の彩色が目を見張ります。
岩場で座禅する道元禅師の眼下で、龍と虎が睨みあう様子が表現されています。
修行中の道元禅師が虎に襲われそうになった際、投げつけた杖が龍に姿を変えて虎を退治するという物語です。
雲蝶の終生の大作と言われ、極彩色の彩色が目を見張ります。
岩場で座禅する道元禅師の眼下で、龍と虎が睨みあう様子が表現されています。
修行中の道元禅師が虎に襲われそうになった際、投げつけた杖が龍に姿を変えて虎を退治するという物語です。
見上げると圧倒的な立体感!
透かし彫りという高度な技術によって、龍の鱗の緻密さや虎の毛並みの質感を表現。
作品には貴重な岩絵の具が用いられ、完成当時のままの鮮やかな色が今も残されています。
また、龍や虎の目には当時貴重なギヤマン(ガラス玉)が使われ、光ることにより、まるで生きているかのように見えます。
透かし彫りという高度な技術によって、龍の鱗の緻密さや虎の毛並みの質感を表現。
作品には貴重な岩絵の具が用いられ、完成当時のままの鮮やかな色が今も残されています。
また、龍や虎の目には当時貴重なギヤマン(ガラス玉)が使われ、光ることにより、まるで生きているかのように見えます。
龍や虎だけでなく、亀や鯉、猿やスズメなどの小動物も作品のいたるところに彫り込まれているので、探しながら鑑賞するのもこの作品の楽しみ方の一つです。
欄間彫刻
欄間彫刻は分厚い一枚の板を深く彫り込み、遠近法が用いられて奥行きを感じさせる技巧が凝らされています。
特に「永平寺血脈池縁起」に描かれた幽霊の顔は、見る角度によっておどろおどろしく見えたり、安らかな表情に見えたりと変化し、作品の奥深さを感じます。
特に「永平寺血脈池縁起」に描かれた幽霊の顔は、見る角度によっておどろおどろしく見えたり、安らかな表情に見えたりと変化し、作品の奥深さを感じます。
鬼退治仁王像
開山堂内の階段の両脇にそびえるのが、「鬼退治仁王像」。
なんと高さ約2mのケヤキの一本彫り!
下から見ると、見る人を圧倒するその力強さを感じ、今にも動き出しそうな迫力が感じられます。
なんと高さ約2mのケヤキの一本彫り!
下から見ると、見る人を圧倒するその力強さを感じ、今にも動き出しそうな迫力が感じられます。
開山堂正面の向拝にある彫刻
開山堂正面にも彫刻が施されています。
これも一本彫りで、近づいて見ると細かく、彫りが深いのがよく分かります。
これも一本彫りで、近づいて見ると細かく、彫りが深いのがよく分かります。
本堂の見どころ
※本堂内部は撮影不可です、特別に許可をいただいて撮影しています
木の埋め木が50数か所に
本堂の大廊下の床を見ると、板の節穴や割れ目にひょうたんや木の葉、アヤメ、アケビ、船などの形をした木片をはめ込まれています。
これは材木の割れ目や節穴を繕うものですが、雲蝶はこれに遊び心を加えています。
なんと、50数か所にもあるとか!これを探しながら歩くのも楽しいです。
これは材木の割れ目や節穴を繕うものですが、雲蝶はこれに遊び心を加えています。
なんと、50数か所にもあるとか!これを探しながら歩くのも楽しいです。
襖絵「孔雀遊戯の図」
襖を彩る華やかな孔雀と牡丹。
書院障子「三保の松原」
雪国の山間では見られない海辺と富士山の景色を座敷の障子越しに再現した作品。
【所在地】
新潟県魚沼市大浦174
【営業時間】
4月~11月 9:00~15:30(拝観終了16:00)
冬期12月~3月 10:00~15:00(拝観終了15:30)
※冬期間平日は要予約
※2025年12月22日~2026年1月9日は予約制の短縮営業 11:00~14:00(14:30閉門)
【定休日】
2026年1月5~7日は終日閉門
【アクセス情報】
JR浦佐駅からは、タクシーで約10分、または南越後観光バス(小出・六日町線)を利用し、「虫野上口」バス停下車後、徒歩約15分
関越自動車道魚沼ICより車で約7分
JR小出駅からもタクシーで約15分
JR小出駅から南越後観光バス(小出・六日町線)を利用し、「虫野上口」バス停下車後、徒歩約15分
新潟県魚沼市大浦174
【営業時間】
4月~11月 9:00~15:30(拝観終了16:00)
冬期12月~3月 10:00~15:00(拝観終了15:30)
※冬期間平日は要予約
※2025年12月22日~2026年1月9日は予約制の短縮営業 11:00~14:00(14:30閉門)
【定休日】
2026年1月5~7日は終日閉門
【アクセス情報】
JR浦佐駅からは、タクシーで約10分、または南越後観光バス(小出・六日町線)を利用し、「虫野上口」バス停下車後、徒歩約15分
関越自動車道魚沼ICより車で約7分
JR小出駅からもタクシーで約15分
JR小出駅から南越後観光バス(小出・六日町線)を利用し、「虫野上口」バス停下車後、徒歩約15分
永林寺
同じく魚沼市にある「永林寺」は石川雲蝶が13年もの歳月をかけて本堂に100点以上の作品を残した、雲蝶作品最大の所蔵寺院。
本堂欄間の「天女」は当時の美人の条件「目細、鼻高、桜色」を取り入れた透かし彫り。
雲蝶が憧れた魚沼の女性がモデルになったという言い伝えがあり、優雅な雅楽器を持つ天女たちの艶やかな表情と手つきは、今にも雅な音色が聞こえてきそうです。
本堂欄間の「天女」は当時の美人の条件「目細、鼻高、桜色」を取り入れた透かし彫り。
雲蝶が憧れた魚沼の女性がモデルになったという言い伝えがあり、優雅な雅楽器を持つ天女たちの艶やかな表情と手つきは、今にも雅な音色が聞こえてきそうです。
【所在地】
新潟県魚沼市根小屋1765
【営業時間】
4月〜10月 9:00時〜16:30
11月〜3月 9:00〜16:00
【定休日】
なし
【アクセス情報】
JR上越線「越後堀之内駅」より徒歩約20分
関越自動車道「堀之内IC」より車で約3分
新潟県魚沼市根小屋1765
【営業時間】
4月〜10月 9:00時〜16:30
11月〜3月 9:00〜16:00
【定休日】
なし
【アクセス情報】
JR上越線「越後堀之内駅」より徒歩約20分
関越自動車道「堀之内IC」より車で約3分
浦佐駅にも注目!
帰りに上越新幹線の浦佐駅へ行くと、あの天井彫刻の原寸大のレプリカがありました!
ここは撮影できるので、旅の思い出をしっかり残してみてはいかがでしょうか。
石川雲蝶の技と心を堪能しに、ぜひ西福寺へ訪れてみてください。
ここは撮影できるので、旅の思い出をしっかり残してみてはいかがでしょうか。
石川雲蝶の技と心を堪能しに、ぜひ西福寺へ訪れてみてください。






















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