美しい風景を撮影するコツ ~美しい風景を写真で残す~

旅先での思い出をステキな写真に残せたらもっと旅行が楽しくなるはず!ここでは難しい風景の撮影方法をご紹介いたします。

2017年1月11日 更新 12,355 view

※新型コロナウイルス感染拡大に伴う都道府県をまたいだ移動の規制は解除されましたが、
引き続き政府、報道機関からの最新情報をご確認ください。

「広い風景 」の撮り方

まず、意識しておきたい3つのエッセンスをお伝えします。これらのことを意識しながら、自分の感覚で撮影を楽しんでください。新たな撮影地を発見したり、定番の撮影地でも自分のアングルを見つけると、撮ることが楽しくなってくるはずです。旅先で見た景色に感動したら、その感動を写真で「感動したように」写せたら最高ですね。
撮影地:三重県熊野市 丸山千枚田

撮影地:三重県熊野市 丸山千枚田

旅で「写真を撮ること」を意識しながら、自分のアングルを見つけましょう。

1. 日頃から空に目を配る

日常的に撮っている場所、本腰を入れて撮影に出ているわけでもない時、そんな場合でも空の変化はとてもわかりやすく、魅力的です。素敵な空に出会えた時にしっかり撮れるようにいつでも心の準備をしておきたいものです。空の変化に敏感になり、すぐにカメラの機能を設定できるようになれば、旅先でも失敗することなく、撮りたい写真が撮れるようになります。
撮影地:奈良県大和郡山市 佐保川沿い

撮影地:奈良県大和郡山市 佐保川沿い

日頃からカメラを持ち歩いて、シャッターチャンスを逃さないことは大切です。

2. 待つことで、要素が加わることもある

風や雲の状況、その他撮影中にも現場の状況をよく把握しておきましょう。写真を一段良くする要素を加えられることがあります。広い風景の写真において船や人のシルエットなどは大きく写さなくても良い存在感を示してくれます。この要素を加えるために、船や人などの動きを予想しながら、待つことも大切です。
撮影地:広島県福山市 鞆の浦

撮影地:広島県福山市 鞆の浦

夕景に船が加わることで写真が一段レベルアップしました。

3. 風景の広さを伝えるには、大きさがわかるものを入れる

人や乗り物など、大きさがわかるものを写真に入れることによって、どれくらいその風景が広いかを、見る人に伝えることができます。さらに、その人や乗り物などで、見る人のイメージをかきたてるような物語性も加えられたら写真に深みが出てきます。
撮影地:愛知県一宮市 国営木曽三川公園

撮影地:愛知県一宮市 国営木曽三川公園

何気ない場所での一枚でも、二人の女の子が写真に物語性を出しています。

水のある広い風景を撮影しよう

水のある広い風景といえば、まず頭に浮かぶのは海です。砂浜、港、状況は様々ですが、何しろひたすら彼方まで続いていきますし、普段みなさんを悩ませることの多いであろう電柱などの障害物も一切ありません。特に空とあわせての撮影は定番でありながらも広さを表現するには非常に効果的で、雲の表情を入れたり、朝日・夕日の時間帯に撮影したりすることは写真にアクセントを加える良い要素になってくれるはずです。
海の近くは広いところが多いので、周りをそれほど気にすることなく三脚も使えます。構図をしっかりと決めて撮影に集中出来るのも魅力的です。
(撮影地:宮城県 松島)

(撮影地:宮城県 松島)

海だけではなく、その場所ならではの風景を組み合わせるのもポイント

ワンパターンな写真にならないように、空と海の比率を考える

どこまでも続く空と海の写真は見ているだけで心が開放的になり、非常に気分が良いものですが、単調な画になりがちでもあります。
ここで撮影者の意図を盛り込む要素として、空と海の比率があります。
空と海を半分ずつ、そういう写真ばかりになるのを防ぐために、カメラを上に下に傾けることで画面内の空と海の比率をコントロールしましょう。比率について決まりはありません。
写真の中でたくさん見せたいのは海なのか空なのか、それによって画面内の比率を決めましょう。
(撮影地:滋賀県 白鬚神社)

(撮影地:滋賀県 白鬚神社)

夜明けの空のグラデーションを見せたいので空の比率を増やしました

水ならでは。シャッタースピードを意識した撮影にチャレンジ

水ならではの表現ということではシャッタースピードを変えた撮影も楽しいものです。
シャッタースピードを速くすると水が止まったようになり、シャッタースピードを遅くすると水が流れているように写ります。

シャッタースピードを遅くして水の流れを撮ると、下の写真のように流れが均されて鏡のようになります。
また、日中にこの表現で撮るときはNDフィルター(減光フィルター)が必要になることもあります。
モードダイヤルは「シャッタースピード優先モード」で。露出補正のプラス・マイナスを変えてチャレンジしてみてください。
(撮影地:京都府 嵐山)

(撮影地:京都府 嵐山)

シャッタースピードの遅い撮影には
三脚を使いましょう
(30秒)

(30秒)

シャッタースピードを遅くした例
(1/5000秒)

(1/5000秒)

シャッタースピードを速くした例

山のある広い風景を撮影しよう

遠くの山を撮るときには「手前の景色」で変化をつける

春夏は気候も快適で山登りには非常に良いシーズンです。とはいえ、慣れないうちは山登りと写真を結びつけるのは装備のことなど含めてなかなか難しいもの。
まずは遠目に山を見ての風景写真から取り組んでみるとよいでしょう。山を遠くに見る場合、自身が多少動いたところで山との位置関係はほとんど変わりません。
自分でコントロールできるのは山の手前にある景色ですので、自分の周りの環境に目を配ることが大切になってきます。
 (15002)

 (15003)

同じ山でも手前の景色が変わると、写真の印象が大きく変わります。

山撮影は稜線の流れと空の状況を意識する

「山の稜線を意識する」
富士山のように一つの山が大きく突き出ているような場合には山のある風景撮影のイメージがしやすいですが、多くの場合、山は連なっています。そういった山の撮影をする際には稜線の流れを意識してみましょう。右肩あがりか右に行くほど下がっていくか、自分が表現したい稜線の流れを写真の枠に当てはめて構図を決めます。
 (15007)

山の最も高い場所を画面のどこに持ってくるかがポイントになります。
「空の状況を意識する」
空に浮かぶ雲や青空を入れることで、山の写真に表情が生まれます。
しかし、「山+空」をメインとする場合には天候に十分注意が必要です。
稜線が雲に隠れてしまうような状況や空が真っ白になるような状況は、山よりも空が目立ってしまい、山との相性があまり良くありません。

一方で、天気が悪くても雲の形がわかる程度の空であれば十分に空の力を借りた表現が出来ます。
その際、白っぽい空の「明るさ」を調整することが重要になるため、「露出補正」機能で、明るすぎる場合には「-」(マイナス)に、暗すぎる場合は「+」(プラス)に調整しましょう。
 (15009)

空が真っ白になってしまうような曇りの時は空を使った表現ができなくなってしまいます。
 (15010)

雲の形がわかる状況であれば十分に空の表情を写真の中に盛り込むことができます。

紅葉風景を撮影しよう

今回は紅葉撮影で重要となる、明るさを調整する「露出設定」と色合いを調整する「ホワイトバランス」についてふれていきます。両方とも紅葉に限らず、写真を撮影する上では基本となる部分ですので、あらためて確認していきましょう。

露出のポイントは葉を見て、木を見て

写真の多くの部分を「色で見せたいもの」が占める紅葉のような被写体を撮る場合には露出をどう決めるかが重要になります。
きれいな紅葉も露出を外してしまうと、色がくすんでしまったり、軽い色に見えたりします。
デジタルカメラでは撮影してからすぐに写真の確認ができますが、それでもどれくらいの明るさが適正露出なのかが判断つきにくいものです。
その際には、紅葉だけ見て露出が合っているか見ようとはせず、木や空など他の要素の露出についてもあわせて確認し、写真全体として違和感がない明るさになっているかを見るようにしましょう。カメラ上では「+/-」マークが露出補正の機能です。
 (15015)

露出を一段落とした写真。木は黒々として存在感を見せますが、構図の大部分を占める色づいた葉は暗いです。
 (15016)

葉の色、木の明るさなど総合的に見て一番バランスが良いように見えます。
 (15017)

露出を一段上げた例。紅葉だけ見ると葉の色も明るくこれで適正露出のようにも見えますが、木を見てみるとやや軽い印象になっています。

ホワイトバランスは紅葉の色合いを決める重要パラメータ

色表現が命の紅葉撮影では、露出に続いて、ホワイトバランスのチェックも忘れないようにしましょう。
屋外での撮影時の基本設定はあくまでも「晴天」です。
オートホワイトバランスは便利ですが、下の3枚の写真を比べてわかる通り、紅葉を撮影すると若干寒々しい印象の色になることが多いです。
写真撮影に慣れていない方は、オートホワイトバランスに設定したまま撮ることが多いですが、自分で意識してホワイトバランス決めることが上達の近道になるので挑戦してみてください。カメラ上では「WB」マークがホワイトバランスの機能です。

ホワイトバランスを“曇天”にすると紅葉の赤色がより強調されますが、果たしてそれが適切かどうか確認をしながら撮ることが大切です。
要領は露出の時と同じでまずは紅葉の色をチェック。その後に、他の要素の色を見て違和感がないかどうかを確認します。
下の3枚の写真では、晴天よりも曇天の方が紅葉の赤みが増しています。

しかし、紅葉以外の部分、たとえば写真右下の砂地の色を見てみましょう。ホワイトバランス“曇天”だとちょっとオレンジ色が強いような気がしませんか?
色合いの設定については、自分が表現したい通りに撮ればよいのですが、「一目見て違和感のあるような色使いは避ける」というのが風景写真のセオリーでもあります。
そのことも意識しつつ、ホワイトバランスを変えて撮影してみましょう。
 (15020)

ホワイトバランス:オート
無難な仕上がりですが、全体的にもう少し黄色みが欲しいところ
 (15021)

ホワイトバランス:晴天
イメージに一番近い色合いになっています。
 (15022)

ホワイトバランス:曇天
紅葉の黄色み、赤みを増すことができていますが、紅葉以外の部分も含め、写真全体がオレンジ色に染まった印象です。
 (15023)

紅葉の染まりはじめから、葉っぱが落ちるまで、存分に秋の撮影を楽しみましょう。

Profile 写真家 渡邊 翔一 (わたなべ しょういち)

写真家。広角レンズでの描写を主に世界の風景を撮っている。
(公社)日本写真協会会員。日本写真講師協会(JPIO)認定フォトインストラクター。

Instagramはこちら-Shoichi Watanabe (@show1photo)

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渡邊翔一 ホームページ - Shoichi Watanabe Web site

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関西を中心に活動する写真家 渡邊翔一のホームページです。風景写真を中心にした撮り方記事を各所で書いております。写真教室情報、ブログなど。

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