【備えあれば憂いなし】スペイン旅行のための安全対策ガイド

スペインの治安に関しては一言でいい、悪いと結論づけるのが難しい国です。

実は、スペインは世界でも有数の殺人率の低い国。国際連合薬物犯罪事務所による2015年発表の殺人発生率は、201か国中、日本は197位、スペインは186位。治安の良し悪しを命の危険という点で考えると、かなり安全な国といえます。

一方、残念なことに盗難は多い国です。以前は首絞めなどの強盗が一時期多発していましたが、現在はほとんどなく、スリや置き引きが大部分を占めています。

現地のタイムリーで正確な治安は外務省や現地大使館など公の組織の情報で確認しましょう。

また、海外安全情報配信サービス「たびレジ」はご存知ですか？登録すると、大使館・領事館からの緊急一斉連絡メールなどもくるので、もしものときにも安心です。

スペイン旅行での安全対策で大切なことは「目立たないこと」「いつも用心していること」です。特に下記に挙げた8つのことを気をつけていれば安全でしょう。

・高級ブランド店の紙袋は持たない
・荷物が多くなってしまったときは一旦ホテルに戻るかロッカーに預ける
・財布や現金は屋外では極力出さない
・レストランでバッグを椅子にかけたり、空いてる椅子に置いたりしない
・貴重品は一ヶ所にまとめず分散して持つ
・見知らぬ人に話しかけられても立ちどまらない
・電車やバスのなかではスマホやガイドブックに集中しすぎずに、常に周りを見渡すようにする
・人通りが減り、観光客への盗難が発生しやすい午後2:00～午後5:00頃は人通りのない裏道などには絶対に入らない

上記でご紹介したWebサイトのなかでも、特に大使館と領事館の安全対策ページはとても充実しています。具体的な危険地域やよくある手口についての情報もあるので、必ず旅行前に目を通しておきましょう。

・ホテルのリッチをチェック
ホテルを選ぶときには、アクセスや設備、料金だけでなく、安全な場所にあるかどうかもチェック。エコノミーなホテルは治安があまりよくない場所にあるケースも多いので気をつけてください。

・持ち物に盗難防止グッズを追加
現地での盗難防止用に南京錠やチェーンを持ち物リストに加えましょう。バッグ本体と財布、バッグとバッグ･イン･バッグをチェーンなどで繋ぐのがおすすめです。

・盗難が起きたときの対策
万が一パスポートを盗まれたときに再発行がスムーズにいくように、戸籍謄本または抄本と、4.5×3.5cmの写真を１枚持って行くと安心です。

なお、海外旅行時に気になる予防接種ですが、スペイン入国に関して特に必要となるものはありません。

スペイン旅行中に一番大切なことは、盗まれるスキを与えないということ。

バッグはチャックでしっかり閉まるもの、持ち手はあまり長くせず、肩にかけるか斜めがけ。リュックなら鍵をつけるか、前がけに。バッグはどんなときでも肌身離さず、万が一床に置くときは持ち手を手や足にかけましょう。

とにかく「私は警戒してますよ」というサインを出すことが盗難を防ぎます。

また、スマホのマップを見ながら道を歩くのは絶対避けたい行為です。マップを見るときは道の端によって止まって、あたりに怪しい人がいないか確認してからにしましょう。

タクシー乗り場やバス停、交差点などで立ち止まるときは、カバンのジッパー部分に手を置いて「警戒してますサイン」を出すことも忘れずに。

「盗まれるんじゃないか……」とびくびくしているばかりでは、せっかくのスペイン旅行も思いっきり楽しめませんよね。「警戒してるよサイン」を出してさえいれば、あとは堂々と歩いて大丈夫です。

スペインは決して怖いところではありません。強盗は少ない国なので、あとは泥棒と私たちの知恵比べ。しっかり安全対策をして、泥棒に「隙がなくて残念！」と思わせてしまいましょう。