夏は名水百選に選ばれた湧き水・名水スポットに行ってみたい

羊蹄のふきだし湧水は羊蹄山山麓の湧水の一つです。
羊蹄山に降った雨や雪が数十年の歳月をかけて地下に浸透し湧き出した湧水で「ふきだし公園」内にあり、毎日8トンもの水が湧き出ていて北海道でも有数の湧出量です。
ふきだし公園では誰でも自由に湧水を採水できるので、ペットボトルを持参で訪れる人も多くいます。

【所在地】
北海道虻田郡京極町川西45

【アクセス情報】
JR函館本線倶知安駅から道南バス喜茂別方面行「京極バスターミナル」下車徒歩約15分

忍野八海の湧水は富士山麓に降った雪や雨が数十年も富士山内で伏流し、水となって湧き出た八つの湧水池であり、国の天然記念物に指定されています。
池は出口池、お釜池、底抜池、銚子池、湧池、濁池、鏡池、菖蒲池の8つで、観光客も多い「湧池」の周りで採水することができ、無料で飲むこともできます。
富士信仰の霊場としても名高く、神秘的で美しい景観は人気の観光スポットで、富士山構成資産として、世界文化遺産にも登録されています。
忍野八海にちなんで、毎年8月8日に忍野八海祭りが開催されます。

【所在地】
山梨県南都留郡忍野村忍草

【アクセス情報】
富士急行線富士吉田駅からバス内野行で25分
中央自動車道河口湖ICから車で25分

北アルプスの雪解け水である安曇野の伏流水は豊富な水量を保ち、古くから新田の開墾や用水・堰の開削に利用されてきました。
大正時代からはわさびの栽培に用いられ、今では長野県はわさびの販売量日本一になっています。
1日に70万tもの湧水量と言われ、年間を通して豊かな水量は変わらず、水温も一年中15度程度。
周辺には日本一の規模を誇る大王わさび農場や多くのわさび田が散在し、特にわさびを使ったソフトクリームがおすすめです。

【所在地】
長野県安曇野市穂高1692

【アクセス情報】
JR大糸線豊科駅から車10分
JR大糸線柏矢町から車5分または徒歩20分
JR大糸線穂高駅から車5分または徒歩20分
長野自動車道豊科ICから5分

柿田川湧水群は約8500年前に富士山の爆発で大量の溶岩を噴出してできた三島溶岩流層とその下の火山表層の性質により、雨や雪は地下水となって流下し、三島市や柿田川の地表に湧き出ている湧水です。
水温は一年を通して一定で約15℃、水量は日量約100万トンで、「東洋一の湧水」と呼ばれています。
柿田川沿いには遊歩道もあり、自然を満喫することもでき、運が良ければカワセミに出会えることもあります。

【所在地】
静岡県駿東郡清水町伏見72-1

【アクセス情報】
JR東海道線三島駅からバス（沼商・藤井原行き（サントムーン経由））柿田川湧水公園前下車徒歩1分
東名自動車道沼津ICから国道1号に合流し三島方面へ約15分

養老の滝・菊水泉は、養老神社の境内から湧き続けている良質な天然水です。
8世紀の初めこの地方に住む孝子源丞内が山で水を汲んで持ち帰り老父にすすめたら、酒になり、老父が若返ったという話が伝えられ、「老いを養う若返りの水」と呼ばれ、今ではその美味しさや若返りへの期待から、遠方からも多くの人が採水に訪れています。
水質はカルシウム･マグネシウム･カリウムなどのミネラル成分を豊富に含んでいます。

【所在地】
岐阜県養老郡養老町養老公園

【アクセス情報】
養老鉄道養老駅から車で約10分または徒歩で約40～50分
名神高速道路大垣ICまたは関ヶ原ICから約25分

別府弁天池湧水はカルスト地域に見られるコバルトブルーの美しい湧水池で、主に生活用水や鱒の養殖に利用されています。
この地域で林を開拓したが農地用水がなかったので、社を建立し祭や神楽を奏し水源を探したところ、にわかに水が湧き出したという伝説が残り、飲んだものは財に恵まれて長生きできるという言い伝えが残されています。
毎秒およそ168Lの水が湧きでており、水温は1年を通して14.5度。
カルストの特有の水質で、カルシウムと炭酸水素塩が豊富に含まれています。
その中でもカルシウムの含有量は20ppmで、人間の口にぴったりな濃度です。

【所在地】
山口県美祢市秋芳町別府水上

【アクセス情報】
中国自動車道美袮ICから車で約20分

西条市内に広範囲に湧き出る自噴水は西日本最高峰である石鎚山系から流れ出した加茂川の伏流水で、地下にパイプを打ち込むと地下水が吹き出す自噴井（じふんせい）で、「うちぬき」と呼ばれています。
市内には約2000ヶ所以上の「うちぬき」があります。
その水質は、飲用水の水質基準に適合する安全で美味しい水であることが証明され、ミネラル成分のバランスもいい軟水です。

【所在地】
愛媛県西条市神拝甲74-2

【アクセス情報】
JR予讃線伊予西条駅の駅前や市街地に点在
四国縦貫自動車道西条ICから国道11号を西進して旧西条市街地へ

島原市は古くから「水の都」と呼ばれており、雲仙山系に育まれた水が市内随所から湧出し、50ヶ所以上の湧水地が点在しています。
市街地の地下が良好な帯水層になっており、透水性に富んだ眉山から地下水に強い圧力が加えられることで地下水が湧出していると言われています。
また、鯉の泳ぐまちでは、民家の脇の水路を湧水が流れ、鯉がゆったりと泳ぐ姿が楽しめます。
水質は良好な状態を保っており、水量は約50ヶ所で１日平均4万6千トン。

【所在地】
長崎県島原市白土桃山2

【アクセス情報】
JR長崎本線諫早駅から島原鉄道で70分島原駅下車
長崎自動車道諫早ICから国道251号線車で60分
九商フェリー「熊本新港」⇒「島原港」で60分
熊本フェリーで30分

白川水源は阿蘇高岳の南麓にあたり、常温14℃の水が毎分60トンも湧き出て、熊本市内の中央を流れる白川の源の一つです。
南阿蘇村はカルデラの恩恵を受けて多くの湧水が溢れていますが、その中でも特に水質が良いとされているのがこの白川水源を流れている水です。
湧水の守護神として、遊水池には吉見神社があります。
水質が非常によいので、遠くから水を汲みにくる人も多くなっています。

【所在地】
熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字白川

【アクセス情報】
南阿蘇鉄道阿蘇白川駅から徒歩15分
九州自動車道熊本ICから国道57号線を阿蘇方面に向かい、立野の大橋を渡って国道325号線を真っ直ぐ通り観光サインにしたがって白川水源へ

池山水源は樹齢200年以上の巨木に囲まれた神秘的な水源で、湧水地の中央には「水神様」が祀られています。
昔から地域住民の貴重な飲み水、農業用水として利用され、今では県内外から数多くの観光客が訪れ、タンクや水筒などに水を汲んで持ち帰る姿が見られます。
軟水と比べて飲みごたえがある中間硬水で、水温は1年を通して約13〜14度と比較的冷たく、特に夏場に人気のある名水です。

【所在地】
熊本県阿蘇郡産山村田尻14-1

【アクセス情報】
JR豊肥本線宮地駅からタクシーで30分
九州自動車道熊本ICから国道57号線経由90分または日田ICから国道212号線経由90分