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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
3月16日ダイヤ改正で消えるJR東初の特急電車 [No.H024]
JRグループは、3月16日にダイヤ改正をすると発表しています。
毎年、春のダイヤ改正は変化が大きいのですが、今年もご多分に漏れずいろいろと変わります。今回から、そんなダイヤ改正で変わるところをご紹介していきます。
最初に取りあげるのは常磐線です。
上野を発着する常磐線の特急には、「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」があります。
「スーパーひたち」は毎時00分に上野駅を発車する速達タイプの特急で、いわき行です。
特急「ひたち」は、国鉄時代から運転されていました。その国鉄は1987年4月に分割民営化され、JR東日本が誕生しました。そのJR東日本が初の特急電車として登場させたのが651系「スーパーひたち」です。
デビューは1989年3月11日のダイヤ改正でした。この年の1月に昭和から平成に元号が変わりましたので、平成生まれの特急電車ともいえましょう。
最高速度130km/hは当時国内最速で、その真っ白なボディと相俟って、一気に話題となりました。
その651系が今年3月16日のダイヤ改正で引退します。
一方の「フレッシュひたち」は、「スーパーひたち」を補完する特急で、上野~水戸・勝田間に上野発毎時30分を基本に運転されています。
国鉄時代から続く「ひたち」をE653系に置き換えて誕生した「フレッシュひたち」は、カラフルな5色で登場して話題となりました。編成によって色が異なるので、どの色がくるかが楽しみな車両です。
一方、停車駅が多いカジュアルな特急として、全車普通席でグリーン車設備がありません。
1997年10月の登場ですから、「スーパーひたち」用の651系より8年半遅いデビューでした。
ところが、このE653系もこの3月ダイヤ改正で引退と発表されました。
特急停車駅には、乗車位置目標が掲げられています。そこには判りやすいように使用車両のイラストが描かれているのですが、651系とE653系がともに引退となれば、これらも3月のダイヤ改正で新しいものに変わるのではと予想されます。
さて、651系・E653系に代わるのは、後継車であるE657系です。
このE657系は、すでに昨年3月から「スーパーひたち」「フレッシュひたち」の双方に投入されています。
その増備が進むために、651系とE653系は引退となるわけです。
ちょっと精悍な“顔つき”のE657系は、グリーン車入の10両編成です。
651系はグリーン車入の11両編成、E653系は普通車だけの7両基本編成と4両付属編成ですので、これまでは列車によって定員も提供サービス内容もバラバラでした。
それが、ダイヤ改正後には全列車が同じ編成長とサービス内容となるわけです。
651系は登場から24年経ち、特急車としては引退もしくはリニューアルの時期にきていますが、機器類はまだまだ使える部分が多くあります。ですから、廃車ではなく、何らかの転用がされるのではと予想されます。
まして、E653系は651系より車歴が短いので、まだ十分に活躍できる状態です。ですから、転用先がどうなるのかが注目されています。
ダイヤ改正の前週となる3月9日(土)~10日(日)には、常磐線勝田駅からでているひたちなか海浜鉄道で、「鉄道員体験プログラム」が実施されることは、「汽車旅なんでも情報」No.P007で紹介されているとおりです。
現地集合・現地解散の同モニターツアーに参加するなら、往復で651系とE653系の列車を味わってみてはいかがでしょうか。いまそれぞれの車両が使用されている列車は、次の通りです。
※運用状況によって使用車両が変わることがありますので、その点ご了承下さい。
651系
「スーパーひたち」3,19,27,43,53,18,26,42,50,66号
「フレッシュひたち」75,68号
E653系「フレッシュひたち」
下り 5,9,17,21,25,29,33,37,41,45,49,51,57,61,65,67号
上り 2,6,12,16,20,24,28,32,36,44,48,52,56,60号
掲載日:2013年02月08日
毎年、春のダイヤ改正は変化が大きいのですが、今年もご多分に漏れずいろいろと変わります。今回から、そんなダイヤ改正で変わるところをご紹介していきます。
最初に取りあげるのは常磐線です。
上野を発着する常磐線の特急には、「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」があります。
「スーパーひたち」は毎時00分に上野駅を発車する速達タイプの特急で、いわき行です。
特急「ひたち」は、国鉄時代から運転されていました。その国鉄は1987年4月に分割民営化され、JR東日本が誕生しました。そのJR東日本が初の特急電車として登場させたのが651系「スーパーひたち」です。
デビューは1989年3月11日のダイヤ改正でした。この年の1月に昭和から平成に元号が変わりましたので、平成生まれの特急電車ともいえましょう。
最高速度130km/hは当時国内最速で、その真っ白なボディと相俟って、一気に話題となりました。
その651系が今年3月16日のダイヤ改正で引退します。
一方の「フレッシュひたち」は、「スーパーひたち」を補完する特急で、上野~水戸・勝田間に上野発毎時30分を基本に運転されています。
国鉄時代から続く「ひたち」をE653系に置き換えて誕生した「フレッシュひたち」は、カラフルな5色で登場して話題となりました。編成によって色が異なるので、どの色がくるかが楽しみな車両です。
一方、停車駅が多いカジュアルな特急として、全車普通席でグリーン車設備がありません。
1997年10月の登場ですから、「スーパーひたち」用の651系より8年半遅いデビューでした。
ところが、このE653系もこの3月ダイヤ改正で引退と発表されました。
特急停車駅には、乗車位置目標が掲げられています。そこには判りやすいように使用車両のイラストが描かれているのですが、651系とE653系がともに引退となれば、これらも3月のダイヤ改正で新しいものに変わるのではと予想されます。
さて、651系・E653系に代わるのは、後継車であるE657系です。
このE657系は、すでに昨年3月から「スーパーひたち」「フレッシュひたち」の双方に投入されています。
その増備が進むために、651系とE653系は引退となるわけです。
ちょっと精悍な“顔つき”のE657系は、グリーン車入の10両編成です。
651系はグリーン車入の11両編成、E653系は普通車だけの7両基本編成と4両付属編成ですので、これまでは列車によって定員も提供サービス内容もバラバラでした。
それが、ダイヤ改正後には全列車が同じ編成長とサービス内容となるわけです。
651系は登場から24年経ち、特急車としては引退もしくはリニューアルの時期にきていますが、機器類はまだまだ使える部分が多くあります。ですから、廃車ではなく、何らかの転用がされるのではと予想されます。
まして、E653系は651系より車歴が短いので、まだ十分に活躍できる状態です。ですから、転用先がどうなるのかが注目されています。
ダイヤ改正の前週となる3月9日(土)~10日(日)には、常磐線勝田駅からでているひたちなか海浜鉄道で、「鉄道員体験プログラム」が実施されることは、「汽車旅なんでも情報」No.P007で紹介されているとおりです。
現地集合・現地解散の同モニターツアーに参加するなら、往復で651系とE653系の列車を味わってみてはいかがでしょうか。いまそれぞれの車両が使用されている列車は、次の通りです。
※運用状況によって使用車両が変わることがありますので、その点ご了承下さい。
651系
「スーパーひたち」3,19,27,43,53,18,26,42,50,66号
「フレッシュひたち」75,68号
E653系「フレッシュひたち」
下り 5,9,17,21,25,29,33,37,41,45,49,51,57,61,65,67号
上り 2,6,12,16,20,24,28,32,36,44,48,52,56,60号
掲載日:2013年02月08日
●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
「スーパーひたち」用651系特急用電車
真っ白なボディが印象的だ