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汽車旅ひろば - ひろやすの汽車旅コラム

汽車旅ひろば


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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ〜」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!

山陰デスティネーションキャンペーンで注目の列車 [No.H292]

JRグループが沿線自治体と組んで3ヶ月単位で観光客誘致を行うデスティネーションキャンペーン(以下“DC”と略します。)は、今月(7月)から「山陰DC」が始まりました。9月末までの開催です。
鳥取県と島根県が対象で、キャッチフレーズは
  「Nostalgic San’in わすれがたき山陰」
だそうです。
期間中、さまざまな観光イベントが展開されますが、このコラムを読まれている方が特に気になるのは列車関係でしょう。
そこで、山陰DC期間中の注目列車を今回は紹介します。


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山陰DCを機に走りはじめた観光列車「あめつち」。鳥取〜出雲市間を土日月を中心に1日1往復する。
山陰DCの開催を目指して造られた観光列車が「あめつち」です。
列車名は、古事記の書き出しの一文「〜天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき〜」からとったとのことで、神話の地を走る列車らしいものですよね。
「ネイティブ・ジャパニーズ」をコンセプトとして、地元に根付いた飲食物を味わいながら、日本海・大山(だいせん)・宍道湖などの景色を楽しむことができる列車となっています。
車内は右のイラスト図でわかるとおり、向かい合わせのテーブル席で構成されていて、2名用と4名用が中心ですが、車端部にはおひとり様でも利用し易い席が設けてあります。
ロゴは、「天」から光が降りそそぎ、「地」の部分には横線で海を表現しています。その中には、七つの八雲、日本神話に登場する金色のトンビ(金鶏)、白兎、ワニ(鮫)がいますが、添付の画像では全部を認識できないかと思います。実物を見たいところですね。
普通列車ですが全車グリーン車指定席ですので、乗車券のほかにグリーン指定席券が必要です。「青春18きっぷ」はグリーン指定席に使えないので、注意が必要です。
車内で地元の味が楽しめますが、4日前までの申込みとなります。
運転時刻は鳥取9:00→11:45松江・12:47出雲市と、出雲市13:41・松江14:43→17:36鳥取で、途中、倉吉・米子・安来の各駅に停まります。また、復路の鳥取行は玉造温泉にも停まります。


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特急「はまかぜ」用のキハ189系が臨時特急「大山」として鳥取〜米子間を走る。
特急「はまかぜ」として、播但線経由で大阪〜鳥取間を走っているキハ189系特急形気動車が、山陰DCの期間中の土休日に、特急「大山」として鳥取〜米子間を1日1往復半運転します。ただし、お盆期間中となる8月11日(土・祝)と12日(日)は運転がありません。
運転時刻は、
   米子10:20→11:55鳥取
   鳥取12:42→14:11米子
   米子17:46→19:06鳥取
です。
鳥取〜米子間は、特急「スーパーおき」「スーパーまつかぜ」に加えて快速「とっとりライナー」も走っていて、普通列車も合わせると1時間に1-2本の列車があり、山陰本線のなかでは比較的利便性が高いところです。そこへさらに臨時特急「大山」が加わるので、より利便性が高くなります。

山陰DC用臨時列車のなかで変わり種としては、客車のサロンカーにわ6両を使った夜行列車「サロンカー大社」と、12系客車5両を使った急行「白兎」があります。いずれも日本旅行が主催する団体臨時列車で、運行日は次の通りです。
・サロンカー大社
   往路 8月24日(金)大阪22:04→25日(土)9:33出雲市
   復路 8月26日(日)出雲市20:40→27日(月)6:06大阪
・急行「白兎」
   往路 9月29日(土)大阪8:23→15:58鳥取
   復路 9月30日(日)鳥取11:43→21:16大阪
今後、日本旅行のサイト内で参加者の募集がはじまります。


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定期列車とは別に、期間中8本の臨時寝台特急「サンライズ出雲」が運転される。
寝台特急「サンライズ出雲」は、毎日「サンライズ瀬戸」と併結で運転されています。それに加えて、臨時の寝台特急「サンライズ出雲91,92号」が単独の7両編成で運転されます。
サンライズエクスプレスに使われている285系特急形寝台電車は全部で5編成あり、そのうち4編成を定期列車に使っていますので、検査時等のために1編成余裕があります。その1編成を活用するものと思われます。
運転時間は、出雲市15:33→翌6:23東京、東京22:21→翌13:07出雲市です。
定期列車は、出雲市18:51→翌7:08東京、東京22:00→翌9:58出雲市ですから、定期列車よりゆったりと過ごせる汽車旅といえるでしょう。
運転日は出雲市発が8月10日(金)15日(水)23日(木)で、東京発はそれぞれの翌日です。これに加えて出雲市発9月14日(金)があるほか、ユニークな運行区間として、9月21日(金)京都22:14→翌9:20出雲市という「サンライズ出雲93号」があります。なんと、JR西日本線内完結の夜行寝台列車です。

このほか、境線を走る「鬼太郎列車」の全6両がすべてリニューアルされました。
昨年までと異なるデザインを楽しむことができます。
その行き先である境港駅から伸びている「水木しげるロード」は、ゲゲゲの鬼太郎に登場する妖怪たちのブロンズ像が多数展示されていることで知られていますが、大規模なリニューアルが間もなく完成し、7月14日にリニューアルオープンとなります。
鉄道関係だけでも盛りだくさんな話題がある山陰DCということを、ご理解いただけたのではないでしょうか。
この機会に、夏の山陰を訪れてみてはいかがでしょう。


掲載日:2018年07月06日


●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。