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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
トンネル駅と温泉を楽しむ…野岩鉄道・湯西川温泉駅 2/2 [No.H071]
先週に続き、今週も湯西川温泉駅の楽しみ方をご紹介します。
右の写真は、湯西川温泉駅を下車したところにある「道の駅 湯西川」で撮ったものです。写っているバスは、なんだか変な形をしていますよね? 実はこれ、水陸両用バスなんです。4月中旬~12月上旬の観光シーズンに運転されるもので、この道の駅発着で、湯西川ダム見学と湯西川ダム湖のクルージングを楽しめるツアーを行っています。日本水陸観光という会社が行うダックツアーですが、その最初に登場した水陸両用バス「LEGEND零ONE」号を使っているのが、ここ湯西川です。
大人3,000円、小学生以下2,000円、幼児500円で1日4-5便の運行、所要は1時間程度です。(平成25年の)バスに乗って道路を走り、乗ったままでダム湖を周回する観光は、一風変わっていて楽しいですよ。いまは、湯西川以外にも東京・大阪・ハウステンボスなどでダックツアーを行っていますので、ご存知の方も多いかと思います。
汽車旅で行った先での楽しみは、温泉や観光などがありますが、なかでも楽しみなのがその地の食材を使った食べ物ではないでしょうか。「道の駅 湯西川」にはお食事処があり、11時~15時の営業時間内であれば、地元産の食材を使った食事を楽しめます。
湯西川ダムにちなんだダムカレーや、鹿肉コロッケを載せた鹿コロ丼などがありますが、筆者が食べて気に入ったのが「ゆば入り鴨せいろそば」。ここ湯西川は日光市にあります。日光といえば湯波ですよね。その日光湯波を、鴨肉を使ってしっかりとした出汁をとった鴨汁に入れ、これまた日光名物の手打ちそばをつけて食べるというものです。これで800円というのは良心的でしょう。
トンネル駅を楽しんだあと、かけ流し温泉と水陸両用車、それに食事も楽しんだら、その満足感を胸に再びトンネル駅に戻り、帰路につきます。もちろん、時間があれば湯西川温泉で一泊したり、会津方面へ進む楽しみもあります。
駅に着いたら、やってきたのは東武鉄道6050系を使った区間快速浅草行でした。鬼怒川温泉駅で東武スペーシアを使った特急「きぬ」に乗り換えると、2時間30分前後で浅草まで行けます。しかし、乗り換えないでそのまま乗っても3時間10分前後で浅草に着けます。車内は四人掛けのボックスシートですので、特急車両のスペーシアほどではないものの、グループ利用だったりすいているときなどには、十分に快適な旅を楽しめます。湯西川温泉駅がある野岩鉄道からの浅草直行便は1日4本だけですが、浅草から湯西川温泉への直通列車は1日7本ありますので、これらを利用して湯西川温泉駅を訪ねるのも良いでしょう。
一日のさまざまな楽しみを思い出していたら、電車の走行音が子守歌となって、いつの間にか夢の中にいました。
掲載日:2014年01月17日
右の写真は、湯西川温泉駅を下車したところにある「道の駅 湯西川」で撮ったものです。写っているバスは、なんだか変な形をしていますよね? 実はこれ、水陸両用バスなんです。4月中旬~12月上旬の観光シーズンに運転されるもので、この道の駅発着で、湯西川ダム見学と湯西川ダム湖のクルージングを楽しめるツアーを行っています。日本水陸観光という会社が行うダックツアーですが、その最初に登場した水陸両用バス「LEGEND零ONE」号を使っているのが、ここ湯西川です。
大人3,000円、小学生以下2,000円、幼児500円で1日4-5便の運行、所要は1時間程度です。(平成25年の)バスに乗って道路を走り、乗ったままでダム湖を周回する観光は、一風変わっていて楽しいですよ。いまは、湯西川以外にも東京・大阪・ハウステンボスなどでダックツアーを行っていますので、ご存知の方も多いかと思います。
汽車旅で行った先での楽しみは、温泉や観光などがありますが、なかでも楽しみなのがその地の食材を使った食べ物ではないでしょうか。「道の駅 湯西川」にはお食事処があり、11時~15時の営業時間内であれば、地元産の食材を使った食事を楽しめます。
湯西川ダムにちなんだダムカレーや、鹿肉コロッケを載せた鹿コロ丼などがありますが、筆者が食べて気に入ったのが「ゆば入り鴨せいろそば」。ここ湯西川は日光市にあります。日光といえば湯波ですよね。その日光湯波を、鴨肉を使ってしっかりとした出汁をとった鴨汁に入れ、これまた日光名物の手打ちそばをつけて食べるというものです。これで800円というのは良心的でしょう。
トンネル駅を楽しんだあと、かけ流し温泉と水陸両用車、それに食事も楽しんだら、その満足感を胸に再びトンネル駅に戻り、帰路につきます。もちろん、時間があれば湯西川温泉で一泊したり、会津方面へ進む楽しみもあります。
駅に着いたら、やってきたのは東武鉄道6050系を使った区間快速浅草行でした。鬼怒川温泉駅で東武スペーシアを使った特急「きぬ」に乗り換えると、2時間30分前後で浅草まで行けます。しかし、乗り換えないでそのまま乗っても3時間10分前後で浅草に着けます。車内は四人掛けのボックスシートですので、特急車両のスペーシアほどではないものの、グループ利用だったりすいているときなどには、十分に快適な旅を楽しめます。湯西川温泉駅がある野岩鉄道からの浅草直行便は1日4本だけですが、浅草から湯西川温泉への直通列車は1日7本ありますので、これらを利用して湯西川温泉駅を訪ねるのも良いでしょう。
一日のさまざまな楽しみを思い出していたら、電車の走行音が子守歌となって、いつの間にか夢の中にいました。
掲載日:2014年01月17日
●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。