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汽車旅ひろば - ひろやすの汽車旅コラム

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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!

国鉄形車両の最後の楽園…直江津付近 [No.H074]

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国鉄形485系特急用交直両用電車改造の3000番台。
20世紀末に大幅リニューアルされた車両。
3000番台ならではの、専用塗装となっている。
国鉄が分割民営化し、JRが誕生したのは1987年4月1日のことでした。それから今年で27年になります。それだけに、国鉄時代に造られた、いわゆる国鉄形車両は急速に減っています。なかには、JRになってからの車両しか見られないところもあります。
そんなご時世にもかかわらず、国鉄形車両の比率がとても高いところがあります。北陸本線の金沢~直江津と、信越本線の長野~長岡間です。なぜこの区間に国鉄形車両が多いのでしょうか…? それは、来春開業予定の北陸新幹線長野~金沢と関係しています。同新幹線が開業すると、並行在来線として長野~直江津~金沢が、各沿線自治体が出資する第三セクター鉄道に経営が移管される予定です。その第三セクター鉄道で特急は走らなくなりますし、普通列車はこれから長く使うために、できるだけ新しい車両が欲しいところです。そのため、いまは国鉄時代の車両を多く使い続けているというわけです。
今回は、そのうち特急形車両のバリエーションをご紹介しましょう。
まずは、485系3000番台です。485系は国鉄形特急用電車で、最も多く製造された形式です。1500V直流のほか、20000V交流50ヘルツと同60ヘルツにも対応した万能電車です。それだけにバリエーションが豊富なのですが、3000番台もその一パターンです。1996~2001年に大幅な改造を受けて誕生した番台で、ご覧の通り独特な配色となっています。


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国鉄特急塗装の485系特急用交直両用電車。
国鉄時代の塗装は根強い人気があることから、
わざわざ当時の塗装に戻して走らせている。

次は、同じく485系ですが、前記の3000番台とは正反対に、国鉄時代の塗装に戻して走らせている編成です。俗に国鉄色と呼ばれる塗装で、鉄道好きには根強い人気があります。車内は、次に記す新潟色と同じですが、もちろん国鉄時代に比べて居住性が良い座席を採用するなど、リニューアル工事が行われています。
3000番台とともに、新潟~金沢間を結ぶ特急「北越」で活躍していますが、前述のとおり、北陸新幹線の長野~金沢開業で「北越」が廃止となる予定です。





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新潟色の485系特急用交直両用電車。
快速「くびきの」で運転しているときの写真だが、
特急「北越」との共通運用となっている。
これが、先に述べた485系新潟色です。外見はそっくりなのに、塗装の違いでずいぶんと印象がちがいますよね。
新潟~直江津~新井を結ぶ快速「くびきの」として運転しているときですが、前述の特急「北越」と共通運用なので、特急「北越」でもよく見られます。
ちなみに、直江津~新井の中間に脇野田駅があるのですが、同駅に隣接して北陸新幹線の駅ができます。同駅は上越妙高駅と命名されることになっています。いまは、駅員はいるものの通過する快速列車もある駅が、来年春にいきなり地域の中心駅へと昇格するわけです。




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長野色183・189系特急用直流電車。
快速「妙高号」専用の贅沢な編成。
485系同様に、国鉄色編成も最近登場して話題だ。

最後は、これまた485系かと思う外見ですが、183・189系です。直流専用車ですので、長野~直江津の快速「妙高」で運転されますが、直江津から先の交流区間には入れません。183・189系としているのは、両形式が編成中に混在しているためです。このうち189系は、長野新幹線が開通するまで、EF63形と協調して特急「あさま」として碓氷峠を越えていた車両です。みるからに特急車ですが、いまはこの快速「妙高号」に使用されています。なんとも贅沢な快速列車ですよね。
なお、この快速「妙高号」には、国鉄色にした編成も投入されていますので、特急「北越」・快速「くびきの」と同様に、次はどの色が来るだろうかと楽しめます。なお、この快速「妙高号」には、国鉄色にした編成も投入されていますので、特急「北越」・快速「くびきの」と同様に、次はどの色が来るだろうかと楽しめます。




掲載日:2014年02月07日


●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。