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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
福知山線の国鉄色183系が3月ダイヤ改正で廃止に [No.H026]
前回までに2週続けて記した通り、3月16日のダイヤ改正では、JR東日本の651系・E653系やJR東海の117系などが定期列車から引退します。
JR西日本にも、同じく3月ダイヤ改正で引退する車両があります。
その一つが、福知山線で特急「こうのとり」「きのさき」「はしだて」として活躍する183系です。廃車となり、JR西日本から形式消滅する見込みです。
JR西日本の183系は、交直両用の485系・489系を直流専用に改造した車両です。
国鉄時代に大量に造られた特急電車の仲間ということで、近年、国鉄色に戻しての運転で注目されていました。
それが、JR発足から26年も経っていることから、さすがに引退することになったものです。
代わって走るのは、同じく国鉄時代ではあるものの485系よりあとに設計・製造された381系です。
写真をみると、前記183系と良く似ていますよね。国鉄色であることも同じです。ヘッドライトが3灯から2灯になっている違いはよく目立ちます。そのほか、183系は屋根上機器がいろいろとあるのに対して、381系はパンタグラフくらいしかありません。さらに、車体裾の絞りは381系がより大きくなっています。これらの違いは、381系が振り子電車だからです。
自然振り子式車両の場合、カーブでの遠心力で車体を傾けることにより高速で乗り心地が良いようにしています。しかし、屋根上が重いとその動作が適切でなくなるため、できるだけ重心を下げるような設計にしているわけです。
この381系は、これまでも特急「こうのとり」等で走っています。今回183系の代わりに増備されるのは、特急「くろしお」として紀勢本線等で活躍してきた車両です。特急「くろしお」には、後継となる287系が増備されて役割がなくなるため、福知山に転属するのです。
なお、福知山線等では、振り子装置を使用しないで走ることになります。
特急「こうのとり」等には、もう一車種、特急「くろしお」と同じ287系も走っています。
3月ダイヤ改正では、国鉄形の381系と、JRが新造した287系の2種類で走ることになるわけです。
ノスタルジックな車両を選ぶか、最新鋭の287系を選ぶか、悩みますよね。
なお、3月ダイヤ改正で廃止となる183系を惜しんでのツアーが企画されています。
さよなら183系(JR西日本)
「こうのとり」「きのさき」「はしだて」
と題した定期列車運転最終日の乗車プランです。
最終列車ですから、3月15日(金)出発限定です。
「こうのとり」「きのさき」「はしだて」の183系を使用する各最終列車の座席を確保し、「きのさき17号」については福知山着22:52なので、ホテルもご用意という日本旅行ならではのツアーです。
「鉄道の旅」からご覧下さい。
このほか、東海道本線を朝の通勤時間帯に走る205系も、3月16日のダイヤ改正で引退となります。
いずれも、乗るならいまのうちですよ。
掲載日:2013年02月22日
JR西日本にも、同じく3月ダイヤ改正で引退する車両があります。
その一つが、福知山線で特急「こうのとり」「きのさき」「はしだて」として活躍する183系です。廃車となり、JR西日本から形式消滅する見込みです。
JR西日本の183系は、交直両用の485系・489系を直流専用に改造した車両です。
国鉄時代に大量に造られた特急電車の仲間ということで、近年、国鉄色に戻しての運転で注目されていました。
それが、JR発足から26年も経っていることから、さすがに引退することになったものです。
代わって走るのは、同じく国鉄時代ではあるものの485系よりあとに設計・製造された381系です。
写真をみると、前記183系と良く似ていますよね。国鉄色であることも同じです。ヘッドライトが3灯から2灯になっている違いはよく目立ちます。そのほか、183系は屋根上機器がいろいろとあるのに対して、381系はパンタグラフくらいしかありません。さらに、車体裾の絞りは381系がより大きくなっています。これらの違いは、381系が振り子電車だからです。
自然振り子式車両の場合、カーブでの遠心力で車体を傾けることにより高速で乗り心地が良いようにしています。しかし、屋根上が重いとその動作が適切でなくなるため、できるだけ重心を下げるような設計にしているわけです。
この381系は、これまでも特急「こうのとり」等で走っています。今回183系の代わりに増備されるのは、特急「くろしお」として紀勢本線等で活躍してきた車両です。特急「くろしお」には、後継となる287系が増備されて役割がなくなるため、福知山に転属するのです。
なお、福知山線等では、振り子装置を使用しないで走ることになります。
特急「こうのとり」等には、もう一車種、特急「くろしお」と同じ287系も走っています。
3月ダイヤ改正では、国鉄形の381系と、JRが新造した287系の2種類で走ることになるわけです。
ノスタルジックな車両を選ぶか、最新鋭の287系を選ぶか、悩みますよね。
なお、3月ダイヤ改正で廃止となる183系を惜しんでのツアーが企画されています。
さよなら183系(JR西日本)
「こうのとり」「きのさき」「はしだて」
と題した定期列車運転最終日の乗車プランです。
最終列車ですから、3月15日(金)出発限定です。
「こうのとり」「きのさき」「はしだて」の183系を使用する各最終列車の座席を確保し、「きのさき17号」については福知山着22:52なので、ホテルもご用意という日本旅行ならではのツアーです。
「鉄道の旅」からご覧下さい。
このほか、東海道本線を朝の通勤時間帯に走る205系も、3月16日のダイヤ改正で引退となります。
いずれも、乗るならいまのうちですよ。
掲載日:2013年02月22日
●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
国鉄特急用電車の基本的に外見をもっている
日本の風景に似合う国鉄色も好ましい