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"鉄道フォーラム"代表の伊藤博康氏による鉄道コラム。
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
毎回幅広いテーマの中から、「乗ってみたい」「知って良かった」「へぇ~」な汽車旅関連の話題をご紹介します。お楽しみに!
北陸新幹線金沢開業で、各地が大盛り上がり [No.H131]
3月14日のダイヤ改正で走りはじめた北陸新幹線の長野~金沢間については、当コラムで取りあげたばかりでなく、マスコミでも大きく報道されましたので、もう誰でも知っている存在になりましたね。その開業初日に筆者は現地に行きましたが、どの駅もまさにお祭り騒ぎの大賑わいでした。それも、みなさん満足げな笑みを浮かべていられます。沿線には新幹線が見える観光スポットができて、それぞれの地元の方々が、代わる代わる見学に来られています。
開業イベントでは、いわゆる“鉄ちゃん”が目立つケースが多いのですが、北陸新幹線の金沢開業に繰り出している人は、ほとんどが一般の方です。それも、みなさん何名かで行動されているケースが多く、その点でもやはりお祭り騒ぎです。国内では画期的な路面電車となった富山ライトレールですが、その開業時とは比べものにならないほどの盛り上がりは、知名度の高い新幹線ならではのものでしょう。北陸の方々にとって、地元で新幹線が走るということが、いかに画期的かということを目の当たりにさせられました。
その北陸新幹線はもとより、その各駅からの交通なども含めて、今週から現地で見てきたとれたて情報をお届けします。
左の写真は、北陸新幹線の車窓です。左が普通車ではABC席がある北側の車窓、右が普通車ではDE席がある南側の車窓です。どちらも、東京行の上り列車で撮影しています。
信州から上越にかけての山間部を越えると糸魚川駅で、同駅からしばらくは海が、その後は山が断続的に見られます。北に見えるのはもちろん日本海。ちょうど橋梁上で撮ったので、日本海に流れ込む河口付近も写っています。糸魚川駅は、駅から海岸までわずかに400mで、「日本海に一番近い新幹線駅」を標榜しています。
南側の山は日本列島ですからどこまでも見られるわけですが、なかでも黒部宇奈月温泉~富山~新高岡間で見られる立山連峰は、みごとです。特に冬場から5月頃までの冠雪した立山連峰は、威厳と神々しさを感じられることも珍しくなく、古くから信仰の対象となっていたことに頷かされます。
海側・山側のどちらの席を選ぶかは、人それぞれ好みが分かれそうですね。
今回、各駅で行われた開業イベントの賑わいのすごさには圧倒されましたが、それとは別に、これまでの新幹線開業区間ではあまり聞かなかった、地元の方々の新幹線ビュースポットが各地にできていることは、新鮮な驚きでした。
右の写真はその代表格となる、金沢市のお隣、石川県津幡町にできた「新幹線が見える丘公園」で写したものです。地元の津幡町が整備して、開業直前となる3月5日に公開した公園で、眼下を通過する北陸新幹線をトンネルからトンネルまでの1.3kmにわたって見ることができます。
筆者がこの場所に行ったのは、3月16日(月)の午前。北陸新幹線が開業したのが3月14日(土)ですから、開業後はじめての平日です。そのため、筆者が到着した直後に地元の小学校の生徒たちが、課外授業でこの「新幹線が見える丘公園」にやってきました。思わぬ賑わいに戸惑いましたが、生徒たちだけでなく、先生方もみな楽しそうに通過する光景を楽しんでいる様子には癒やされました。
次回は、この「新幹線が見える丘公園」をはじめ、沿線の新幹線ビュースポットをご紹介しましょう。
掲載日:2015年03月20日
開業イベントでは、いわゆる“鉄ちゃん”が目立つケースが多いのですが、北陸新幹線の金沢開業に繰り出している人は、ほとんどが一般の方です。それも、みなさん何名かで行動されているケースが多く、その点でもやはりお祭り騒ぎです。国内では画期的な路面電車となった富山ライトレールですが、その開業時とは比べものにならないほどの盛り上がりは、知名度の高い新幹線ならではのものでしょう。北陸の方々にとって、地元で新幹線が走るということが、いかに画期的かということを目の当たりにさせられました。
その北陸新幹線はもとより、その各駅からの交通なども含めて、今週から現地で見てきたとれたて情報をお届けします。
左の写真は、北陸新幹線の車窓です。左が普通車ではABC席がある北側の車窓、右が普通車ではDE席がある南側の車窓です。どちらも、東京行の上り列車で撮影しています。
信州から上越にかけての山間部を越えると糸魚川駅で、同駅からしばらくは海が、その後は山が断続的に見られます。北に見えるのはもちろん日本海。ちょうど橋梁上で撮ったので、日本海に流れ込む河口付近も写っています。糸魚川駅は、駅から海岸までわずかに400mで、「日本海に一番近い新幹線駅」を標榜しています。
南側の山は日本列島ですからどこまでも見られるわけですが、なかでも黒部宇奈月温泉~富山~新高岡間で見られる立山連峰は、みごとです。特に冬場から5月頃までの冠雪した立山連峰は、威厳と神々しさを感じられることも珍しくなく、古くから信仰の対象となっていたことに頷かされます。
海側・山側のどちらの席を選ぶかは、人それぞれ好みが分かれそうですね。
今回、各駅で行われた開業イベントの賑わいのすごさには圧倒されましたが、それとは別に、これまでの新幹線開業区間ではあまり聞かなかった、地元の方々の新幹線ビュースポットが各地にできていることは、新鮮な驚きでした。
右の写真はその代表格となる、金沢市のお隣、石川県津幡町にできた「新幹線が見える丘公園」で写したものです。地元の津幡町が整備して、開業直前となる3月5日に公開した公園で、眼下を通過する北陸新幹線をトンネルからトンネルまでの1.3kmにわたって見ることができます。
筆者がこの場所に行ったのは、3月16日(月)の午前。北陸新幹線が開業したのが3月14日(土)ですから、開業後はじめての平日です。そのため、筆者が到着した直後に地元の小学校の生徒たちが、課外授業でこの「新幹線が見える丘公園」にやってきました。思わぬ賑わいに戸惑いましたが、生徒たちだけでなく、先生方もみな楽しそうに通過する光景を楽しんでいる様子には癒やされました。
次回は、この「新幹線が見える丘公園」をはじめ、沿線の新幹線ビュースポットをご紹介しましょう。
掲載日:2015年03月20日
●伊藤 博康(いとう ひろやす)
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。
(有)鉄道フォーラム代表。愛知県犬山市生まれ。パソコン通信NIFTY-Serve草創期から鉄道フォーラムに関わり、1992年から運営責任者。(有)鉄道フォーラムを設立後、独自サーバでサービスを継続中。著書に「日本の “珍々”踏切」(東邦出版)「鉄道ファンのためのトレインビューホテル」「鉄道名所の事典」(東京堂出版)がある。現在、中日新聞社「達人に訊け」でもコラムを連載中。