[汽車旅ひろば - 汽車旅なんでも情報]　日本旅行内の鉄道好きがたくさん集まったプロジェクトチームが様々な情報をお届けします！

最近、動物駅長・駅員が話題になっています。和歌山電鐵貴志駅のネコ駅長「たま」が有名で、コマーシャルにも出演するなど人気者になり、休みともなればたくさんの人が会いに来るとか。
ネコ以外では、山形鉄道宮内駅のうさぎ駅長「もっちぃ」が可愛らしさを振りまいて、こちらもなかなかの人気。グッズも売れ行き好調とのことで、動物好きな方には訪ねるのが楽しみなことでしょう。

他にも活躍中の動物駅長・駅員はいますが、福島県を走る会津鉄道の芦ノ牧温泉駅と、茨城県を走るひたちなか海浜鉄道の那珂湊駅は、ネコが取り持つ縁で姉妹駅の提携を結びました。
芦ノ牧温泉にはネコ駅長「ばす」が、那珂湊にはネコ駅員「オサム」と「ミニサム」がいて、利用する人の人気者になっています。でも、芦ノ牧温泉駅は山に囲まれた静かな駅。一方の那珂湊駅は港に近い街の中。全く正反対のよう。
実はネコ以外にも共通することがあるんです。
まずどちらの駅にも素敵な女性駅長・駅員さんがいて、笑顔の接客が利用するお客様の好評になっています。

また駅前食堂があることも一緒。最近はコンビニやファーストフードか増えていますけれど、昔ながらの「食堂」が旅人を迎えてくれます。
そして歴史ある駅舎。どちらも木造ですが、丁寧に使っているので古さを感じません。清潔ですし、木造ならではの暖かさが落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

これら共通点に気が付いて、仲を取り纏めたのが鉄道写真家の広田 泉さん。震災などの被害を受けた鉄道の復興支援に積極的に取り組み、昨年発刊した写真集「ここから始まる。」は利益を全額三陸鉄道とひたちなか海浜鉄道へ寄付するなど、精力的に行動されています。
この広田さんが実現に向けて話しを進め、今年の６月３日に両鉄道社長のご出席のもと、芦ノ牧温泉駅で姉妹駅の締結式が行い、協定書へ社長の署名がされました。そして、芦ノ牧温泉駅の出札窓口の上には記念プレートが設置、いつまでも両駅が多くのお客様に親しまれるように見守っています。



この芦ノ牧温泉駅での締結式には、広田さんのご協力で「広田 泉さんと行く　会津モリモリツアー」としてファンの方にもご参加いただきました。締結式だけでなく、トロッコ列車へ乗車したり、広田さんによる鉄道写真教室など内容も「モリモリ」で、みなさんに楽しんでいただきました。
そして来月、今度は那珂湊で姉妹駅提携のイベント第２弾を開催します。
開催日は１１月１８日（日）。当日は記念プレートの設置イベントだけでなく、貸切車両でひとときを過ごしていただき、那珂湊駅の構内見学、そして広田さんと一緒の撮影会も予定しています。
詳細は決まり次第「汽車旅ひろば」にご報告しますので、みなさま、ぜひお楽しみに。


掲載日：2012年10月12日